新聞社説比較2

2007年6月8日 (金)

昨日(6月7日)新聞各社ホームページによれば、6月7日の社説のタイトルは次のとおりであった。

  • 朝日新聞
    (1)情報保全隊―自衛隊は国民を監視するのか
  • 読売新聞
    (1)コムスン不正 悪質事業者に“退場処分”は当然だ
    (2)抵当証券判決 消費者保護を軽視した国の責任
  • 毎日新聞
    (1)コムスン処分 介護制度を食いものにするな
    (2)G8サミット 温暖化防止へ実質的前進を
  • 東京新聞
    (1)コムスン処分介護を食い物にするな
    (2)中国とG8温暖化防止のリードを
  • 産経新聞
    (1)公務員改革法案 今国会成立に全力あげよ
    (2)予算編成 債務圧縮へ財政の規律を
  • しんぶん赤旗
    (1)自衛隊の国民監視/暗黒政治の復活は許せない

社説の内容に大きな特徴がある。それは、自衛隊の問題をテーマとしたのは朝日新聞としんぶん赤旗のみである、ということだ。そして朝日新聞は、社説は通常2つのテーマなのにこの問題ひとつで長文の社説を書いている。

この自衛隊の問題とはその秘密文書であり、朝日新聞ホームページ中の社説によれば次のとおりである。

「イラク自衛隊派遣に対する国内勢力の反対動向」と「情報資料」というタイトルに、それぞれ「情報保全隊」「東北方面情報保全隊長」と印刷されている。文書は全部で166ページに及ぶ。共産党が「自衛隊関係者」から入手したとして発表した。

この文書を公表したのは共産党なのでしんぶん赤旗がこの問題を論じているのは当然。そうなると、朝日新聞のみがこの問題を突出して扱っていることがわかる。

またその秘密文書の内容は、しんぶん赤旗ホームページ中の「主張」によれば次のとおりである。

イラク派兵反対の活動について記載するとともに、「消費税増税反対」、「医療費負担増の凍結・見直し」、「国民春闘」、「小林多喜二展」のとりくみなどが記載されており、文字通りあらゆる活動を監視下においたことをうきぼりにしています。

文書はいずれも「関係団体」「内容」「勢力等」や個人名まで記載し、監視・収集した国民の運動を、「日本共産党系」「社会民主党系」「民主党と連合系労働組合」などと勝手に区分することまでしています。映画監督や画家、写真家、ジャーナリストなどの動向も監視下におき、地方議会の活動も監視対象です。

日本全体が急速に右傾化し国家権力による市民への監視の強化を感じている昨今、その証拠がまたひとつ挙がった。自衛隊、いや、一般に軍という存在は市民を守る存在ではなく国家権力を守る存在である、とは認識はしていた。が、このような具体的な監視の例を聞くと、国家による市民監視は私が思っている以上のペースで進行しているのでは、と感ずる。自衛隊がそうなら、そもそも市民監視が業務である公安調査庁、公安警察はもっと上のレベルの監視を行っているに違いない。おそらく、このブログのように反体制のニュアンスのあるブログもそのリストに載っている可能性がある。

この自衛隊の監視活動を民主主義への挑戦と受け止め、力強くロジカルに抗議の社説を展開した朝日新聞に敬意を表する。

 

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