社会保障番号、そして管理社会

2007年6月15日 (金)

いま、消えた5,000万件年金問題が市民の激しい怒りを買っている。

この年金問題、社会保険庁は以前から把握していたはずである。ということは政治家達もこの問題を知っていたはずだ。それがいま何故表面化したか。そこには政治屋どもの深謀遠慮があるに違いない。

その尻尾を捕まえた。それは、昨日のそれほど大きくは報道されなかったニュース。朝日新聞によれば社会保障番号の導入、首相「早急に検討」だそうだ。

社会保障番号は、「国民総背番号制」に繋がるとして世論の猛反対で実現しなかった政策だ。いま市民への管理を強めたい政権側としては、どうしても導入したい代物。いったん導入しさえすれば、市民の管理にこんな便利な物はない。これを導入する手段として、政治屋は彼らのみ熟知の年金問題を表に出したのではないか。そして年金管理の名目で、社会保障番号を導入しようとしているのではないか。

以前の「国民総背番号制」反対の論拠はプライバシー保護だったと思う。いま社会保障番号を導入し「国民総背番号制」を実現した場合、以前想定した状況の何倍ものプライバシー侵害問題、もちろん権力側による市民へのプライバシー侵害問題が発生するはずだ。その理由は、IT技術の進歩だ。特に、「ICチップ」。

すでにパスポート、車の運転免許証はICチップを含むICカード化が始まっている。そして「社会保障番号」ICカードが登場し携行が義務付けられるかもしれない。現在の技術ではICカードを10cm程度くらいまで情報読取機に近づけないと情報は読めないようだ。しかしこれは技術の進歩で克服されるだろう。そうなると権力側によるICカード情報読取機が街角のいたるところに設置されるかもしれない。表向き理由は防犯。いま防犯カメラが急速にあちこちに設置されているように。すると、市民の行動はすべて権力側に筒抜けになるのだ。どこへ行き、何を買ったか、まで把握される可能性がある。現在ですら、SUICAカードとJRコンピュータにはその情報が蓄積されているのだ。

IT技術は人類を幸福にする技術のはずだ。しかしICチップが登場したとき、私は嫌な予感がした。使い方を誤るととんでもないことになる、と。その予感はだんだん現実味を帯びてきている。

 

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