演奏会案内/ベートーヴェン・第9

2007年7月28日 (土)

知人が出演する下記コンサート、話を聞くと面白そうな演奏会なので紹介する。

「9月に響く90人の第9」
【日時】
9月2日(日)15時開演

【会場】
紀尾井ホール

【曲目】
ベートーヴェン:交響曲9番 ニ短調 op.125 「合唱付」
ミサ・ソレムニス ニ長調 op.123より「キリエ」

【演奏】
坂本徹(指揮)
小濱妙美(Sop)/永田直美(Mez)/池本和憲(Ten)/長谷川寛(Bar)
ライジング・サン・オーケストラ&クワイア

【問合せ】沢井事務所 office-sawai@mbn.nifty.com

「9月に響く90人の第9」と、”9”を強調した演奏会だ。チラシによれば、

指揮者1人、ソリスト4人、合唱34人、オーケストラ50人、プロデューサー1人、計90人

とある。チラシによれば、会場のキャパを考慮するとこのサイズが適切らしい。これは初演のときよりは小さな編成とか。

この演奏会の一番の特徴は、チラシには明確には書かれていないが、「出演者のほとんどは古楽器も演奏するプレーヤー」ということだ。

指揮の坂本氏は、古典時代のクラリネットであるクラシカル・クラリネット奏者として著名であるが、最近は指揮がメイン活動のようで、モーツァルトを当時の楽器(クラシカル楽器)で演奏するモーツァルト・アカデミー・トウキョウ(MAT)を組織し指揮している。

そのような坂本氏が指揮する第9なので、通常のフルオーケストラによる第9とはかなり異なる音楽であることが予想できる。坂本氏の振る音楽を何度か聴いたことがあるが、そのスタイルは、音の減衰を多用して各声部をクリアにした演奏だ。そして今回のオーケストラ・合唱の母体は坂本氏の音楽を理解している上記モーツァルト・アカデミー・トウキョウとのことなので、今回の第9は紛れもなくその「坂本スタイル」の音楽だろう。

ただチラシによれば、使用楽器はクラシカル楽器ではなく現代楽器とのこと。しかし金管楽器だけは当時のクラシカル楽器を使用するようだ。大半は現代楽器だが音や音楽のスタイルはほとんどクラシカル楽器による第9となるはずだ。

チラシには全出演者の名前が掲載されている。その中で、オーケストラ中の主な古楽器奏者は次のとおり。

ヴァイオリン:大西律子(Leader)、天野寿彦、石川和彦、廣海史帆
チェロ:武澤秀平
フルート:菊池香苗
オーボエ:江崎浩司
ファゴット:岡本正之、鈴木禎、永谷陽子
ホルン:下田太郎、大森啓史
オルガン:渡部聡

フルート、オーボエは現代楽器だろうが、フラウト・トラヴェルソ奏者の菊池香苗氏、リコーダー・バロックオーボエ・バロックファゴット奏者の江崎浩司氏がモダン楽器をどう演奏するのか興味深い。またファゴット3人は名手揃い。

それにしても、古楽器奏者で現代楽器による演奏とは少々半端、どうせならクラシカル楽器で聴きたい、との感を持つ。しかしこの演奏会に出演する知人の話では、日本ではクラシカル楽器で第9は演奏できないらしい。それは、コントラファゴットの問題。第4楽章で目立つコントラファゴットのクラシカル楽器は日本には存在しないとか。

とはいえ、音や音楽のスタイルは奏法も含めてクラシカルスタイルのはずだ。大変楽しみな演奏会である。

 

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